- 残代金を納付して所有権を得る。これが第1のステップ。
- 残代金支払い時に引渡命令がでる場合は、引渡命令の申立てをする。
居住者が所有者以外の第三者である場合は、その者に関して調査した事項を調査報告書に書いて提出する。普通、申立ての費用は3000円まで。引渡命令が入居者に到達してから1週間の間に抗告がなければ引渡命令は確定する。引渡命令は確定しないと効力がない。
- つぎに、確定してから10日ほど経ってから強制執行の手続きをする。書記官に引渡命令に対する執行文の付与および送達証明の申請をして、これらが手に入ったら、それらを持って執行官室を訪ねて「引渡執行の申立て」をする。その際担当執行官と執行番号が決まる。執行官に対して必要な費用を予納する。金額は約5万円。
- 担当執行官が決まると直接訪ねて、または電話で第1回目の執行日時を決める。第1回の執行は強制執行が決まってから約1ケ月後になるから、買受人はその間入居者と交渉を重ねる。手紙で引渡を求めたり、電話で督促をしたり、直接会って交渉をしたりする。この段階で出てゆくことがある。この場合は、引越しの費用を支払う。通常の引越しと同じように家や室内を綺麗にして出てゆくから残置物は無い。あってもゴミである。こうなれば、第1回の執行は不要である。執行官にその旨連絡して、執行官に「取下書」を提出する。
- 所が、相手が頑張ると次の6.になる。
- 第1回の執行日には、入居者が鍵を開けない場合に備えて、鍵屋を連れて行く。無人の場合、鍵屋の手で鍵を開けて室内に入る。内部を調べて家財がどれだけあるかを見積もるので、買受人は鍵屋の他に家財の運搬業者(執行補助者)を同道する。執行には立会人が必要であるが執行官が選任して連れて来る。執行官は「不動産が執行官の保管に移ったこと。」「今後占有の移転は禁止する。」旨の公示書を目立つ個所に貼り付けて辞去する。執行官と買受人で次の執行日を相談して決める。約1ケ月以内である。
- 第1回の執行日に入居者が在室しているときは、入居者と買受人と執行官の間で退去日を決める。約1ケ月後である。この退去日が第2回目の執行日になる。その日までに退去していないときは、強制執行で強制的に家具類を外にだして鍵を交換し、家具類は執行官指定の倉庫に運搬し保管する旨説明する。入居者は認諾する。反対しても断行できる。
執行官は「不動産が執行官の保管に移ったこと。」「今後占有の移転は禁止する。」旨の公示書を入居者に渡して辞去する。
第2回目の執行日までに任意退去した場合、残置物を残さないこと、もし残置物があればそれの所有権を放棄したものとみなして破棄してもよい旨の認諾書に署名させる。必ず日付を入れて署名させ捺印か拇印をとる。これがないと後で面倒な問題が起こる。
- 第1回の執行で、入居者は諦めて電話してくる。退去料が欲しいと。ただし、執行に入ったら退去料を支払わないので、寂しく出てゆくことになる。この場合は、9.と同じ執行が行われる。
- 第2回目の執行日に執行官、立会人、買受人、鍵屋、運搬業者(多数の作業員共)が訪ねてみると、既に退去している場合が殆どである。世間体が悪いので強制執行の断行を避けるのである。
隣の住人または管理人との関係を密接にしておけば情報が入る。既に出て行ったからといって、勝手に入ることはできない。内部の様子は分からない。この場合は執行官にその旨通知して指示を受ける。第2回の執行は断行される。
- 第2回目の断行では、執行官は、入居者がおれば、強制的に入居者を外に出して、家具類を運び出しだしてトラックに積み込むように運搬業者に命じ、鍵を交換して、物件を買受人に引き渡す。家具類は執行官指定の倉庫に運搬し保管する。
- 運び出された家具類は倉庫に約1ケ月保管されてから、執行官立会いのもとに、倉庫料と家具類の価格を比較検討した結果、家具類の価格が倉庫料を超えるときは差額で買受人に買い取らせる。不足の時は買受人に破棄させる。
- 買受人は倉庫内の家具類を運搬業者の処分に任せることが通例である。運搬業者への支払いは家具の量、運搬の難易で異なるが30万円〜50万円くらいらしい。買受人の負担である。
- 買受人は入札希望物件を選んでから早くても4ケ月後に物件の引渡を受けられる。遅い場合は10ケ月後になる。
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